男と女、癒しと再生

ヨニプレマブログにお越しいただき、ありがとうございます。

今日は、ヨニエッグとも膣ケアとも関係ないんだけど、直接的には。でも関係なくはない。

癒しと再生のあるものがたり。

なぜだかふっっと思い出した

長くなるかもしれません。

お時間のあるときにお読みいただければいいなと思って、な、ヨニプレマワールド。ドリーミーな実話。

その頃YUKOはハタチくらい。

(27年前か~)

ローマ行きの飛行機に一人で乗ってました。

簡素な服だけ入ったナップザックしょって。

当時の機内は乗客もまばらで、3席繋がりのシートの隣には誰もいなくて、靴脱いで足を伸ばして、「じぶんち」みたいにくつろいで。(時効ってことで…)

バックパッカー御用達(?)のロシアのアエロフロートの、機内サービスにミニボトルのワインがあるのを見つけて。

「えっ。ワインがある!」

多分、はっきりとひとりごとを言って、そのままCAさんに赤ワインください、と伝えました。

ローマまでの長い旅、ワイン飲んで寝てようっと。

どんだけ飲んでも無料~?みたいなところで喜ぶ年頃~

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少し席が離れたところから、

僕にもワインくれって頼んでる声がした。

だよね~。

のむよね~。

と思って、声の先をなんとなく見たら、

目があいました。

すごーくナチュラルに。

そんでそのまま、すごーくナチュラルに

一緒に飲むことになりました。

(座席移動してきた)

なんていうか、

こちらが警戒心マックスになるタイプの人じゃなくてね。

それが自然だったの

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はじめは、ワイン飲み放題じゃーん!

みたいなノリでほんとにパカパカ飲んでたので、まぁさっさと酔っ払うよね。楽しくしてました。

やがて機内消灯になり、一応ヒソヒソしながらもお喋りがつきなかった。

30ちょいの男性。

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いきなり、だけどすごーくナチュラルに、さらさらとその人が話しを始めた。

自分の話。

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俺さ、ずっと親父と二人暮らしだったんだ。

親父、俺が中学生の頃、居間で首吊って死んだんだ。自殺。俺が見つけた。

悲壮感なく、まるでワインのつまみのように彼は話を続けた。

一人だったんだ。高校に進学せず、ずっと夜の仕事してた、土方とかDJとかバーとか、住んでたところからちょっと離れて、いろんな事したけど、ただ夜の方が稼げるし、昼間何していいかわかんなかったし、最近彼女ができたんだ、ほんとにいい子で大好きなんだ、彼女を大切に思ってる、だから俺、自分の店持とうかなって、海外行って料理の修行しようかなって、イタリアかなって、修行先の店とか決めてないんだけど、歩いて食べて探すかなぁって、いつ帰るかも決めてない、彼女は俺が行くのを嫌がったけど、でも彼女のおかげでちゃんとしようと思ったのも本当なんだけど、俺実は親父のこと喋ったの初めてだ、彼女にも言ってない、なんでだろう、ワイン飲みすぎたかな、

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途中、乗り換えでモスクワ滞在中の数時間も、その後の飛行機のローマ到着まで、

一度爆睡したけど、起きてもまたずっと二人で喋ってた。

20時間弱?だったかな。

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私は彼に何をいったのかさっぱり覚えてない。

多分、何もいってないと思う。

中学生の頃の彼の出来事に、なんていえばいいかわからなかったし。

ただ私も、中学生の真っ暗なその居間に入った感覚があった。

その話は本当かどうかはわからない。

でも、本当のことだと私は思った。

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20時間ずっと、まあ楽しくその調子だった。

到着地ローマが近くなってきた頃、また話し始めた。

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俺どうして君に親父の話をしたんだろうと思った、わからない、わからないけど一緒にワイン飲めてよかったよ、あんなに大切だった彼女をおいて君とこのまま過ごしたいと思った、ローマでもローマじゃなくてもどこでもいい君と一緒にいたいと思った、でも違う、俺は料理の修行してちゃんと帰るよ、帰って店ひらくよ、そしたらお店来てよ、

お互いいい旅しよう

ローマに着いて、到着ロビーでじゃあねといって笑ってわかれた。

連絡先をもらったような気がするけど、連絡しなかった。

それっきり。

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呆然としたローマ初夜。旅の不安なんてどっかに吹き飛ぶ、

風のような人。

その男性や出来事に対して、今さら解釈をつけたりするのは、おこがましいし野暮です。

でもせっかくだから、その彼に一瞬居合わせた私、の視点。

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人は多かれ少なかれ、心に傷をもっているもの。

あまりの場合、それに一切触れないようになる。それはそうだろうと思う。

忘れて、遠く、ここではないどこかへ、と思う。

そう思えば思うほど、忘れることがない。

巨大な影のようになって

前を向いて生きてるつもりで、後ろにくっついてる見えない影が

いつでも覆い被さってる。

彼にとって当時の彼女は、光だったのかもしれないよね。

生きる理由。

(シェフになって)ちゃんと手に職をつける。

と同時に、片道切符で出て、もしかしたら帰らないかも、とどこかで思ってたのかもしれないよね。

光から逃げたくなるって、ある。

人は弱いもの。

その事を、彼女も感じてたんじゃないか。この人いなくなっちゃうんじゃないか。。

そんな気がする人だったもん。

振り返ったらいないんじゃないかっていう、夢みたいな風みたいな人。

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飛行機の中で出会った女は、

私個人というより、本当はいつも止まり木みたいな?のを必要としていて、たまたまあった、みたいな。

それはきっと

彼女でもいいのだろうけれど

ただの「女」という存在が必要だったんじゃないかな。なんて。

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未来を生きようとする自分と

未来に行くのを恐れる自分

の間に、

意識されていたものではないけれど、

しなければいけない儀式のようなものだったんじゃないかって。

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誰にもいえなかった苦しみを

口から出す

(解放する)

言葉にして

(意識化して)

それを自分がきく

(統合していく)

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彼は

通りすがりの

もう二度と会うこともない女の前で

それをして。

繋がるという体験をして。

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どこかでそれをしないと

自分はずっと本当には生きられない

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気がしたのかな。

20時間で、彼はそのまま知らない女とどこかに消えるでなく

自分の道を生きることを選んだ

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尋常でない出来事が時折起こるのが人生だとしたら、

それ以上でも以下でもなく、

誰にも何もいえない。

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もしもそのときの私。

その人に一緒にどこかへ行こうと誘われていたら。

もしかしたら一緒に二人で消えちゃいそうな危うさが、当時の私にもあったんじゃないかと思う。

なんで生きてるのか、私もわからなかったから。

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でもその人がそれをしなかった、ということが、

私には眩しかった。

この人、すごいな。って

ただただそう思った自分を、思い出せる。

今思うと、そういう力が本当は欲しかったのだろう、あの頃の私。

癒やされたり憧れたりパワーをもらったりしたのは私。

わかってなかったけど。

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その時のことをふっと思い出して、

癒しとは何か

再生とは

男と女とは

自分を生きるとは

そんなことを思った日。

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癒しと再生、が

どうしても必要なときって

あると思う

それは

異性によってきっかけをもたらされたり

本の言葉によってもたらされたり

色々で、

誰かの真似したってだめだろうし

フォーマットなんてないけれど

自分の人生を、これからを歩く力に変えていった人の話は

何年経っても尊くて

27年越しに思い出しても光っていて

琴線に触れるやつ。私の。

人は強い。

誰もがどこかで、知らぬ間に

誰かを癒してるかもしれないね。

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私は生身の甘ったれた女なので

もし自分が彼女だったらという想像をしてみると

自分から離れていってしまう男を愛し続けることができるだろうか?

それが俺の道、といわれたら。

俺の道を生きる男、を愛しぬいてみたい。

という思いもあるけれど、

人は弱い。笑

こっからはさ、

女の道、の見せどころかね。

何書いてるのかよくわからない。笑

男と女ってのは

やぶさかだね。

あはは~

(そんな話だったっけ?)

長いお話をお読みいただき、ありがとうございました。